20年上半期リターン、上位は国際株式型が独占-トップとなったのは「あのファンド」

 コロナ危機に揺れた2020年の上半期が終了した。国内公募追加型株式投信(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く)のうち純資産残高50億円以上ファンドを対象に上半期のリターンでランキングしたところ、米国株式に投資するファンドなどトップ5が全て国際株式型のファンドとなった。

48.03%のリターンでトップとなったのは「テトラ・エクイティ」。米国の株価指数先物を活用し、米国株式市場のトレンドを捉える4つの戦略を組み合わせて収益の獲得を目指す。コロナ危機が深刻化した3月の1カ月間のリターンは35.69%と下落局面で極めて高いパフォーマンスを達成した。株式市場が大きく変動する中、日中戦略にて機動的にロング(買い持ち)とショート(売り持ち)のポジションを構築したことが奏功した。

同じく北米の株式に投資するファンドとしては、「米国IPOニューステージ<H有>(資産成長型)」が35.58%のリターンで第2位となった。同ファンドは、米国株式のうちIPO(株式公開)から概ね5年以内の中型以上の米国株式に投資する。3月が▲13.42%と大幅に下落したものの、4月が21.96%、5月が11.67%、6月が11.72%と大きく反発した。5月末時点の業種別はソフトウェア・サービスが44.3%と、コロナ危機前後で好調だったIT銘柄の比率が高い。組入上位は電子決済サービスの『PAYPAL HOLDINGS INC』、企業向け情報セキュリティサービスの『CROWDSTRIKE HOLDINGS INC A』など。

第3位となった「BR・ゴールド・メタル・オープンAコース」の上半期リターンは31.90%。金鉱企業の株式を中心にその他鉱業株式を主要投資対象とするファンドで、4月のリターンが35.92%と際立っており、金価格の堅調推移が追い風となる中、同月に高位で組み入れていた金生産企業の『ALAMOS GOLD I』が業績好調で60%超の急騰となったことがプラスに寄与した。

新興国株式で唯一トップ5入りしたのは、30.48%のリターンとなった「深セン・イノベーション株式ファンド(1年決算型)」。カテゴリー「国際株式・中国(為替ヘッジなし)」平均の4.49%を大きく上回った。中国のシリコンバレーとして知られる深セン上場の人民元建ての中国本土株式(中国A株)を主要投資対象とする。非接触型サービスや在宅勤務関連サービスなど、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けにくい銘柄への投資がパフォーマンスを押し上げている。

第5位の「グローバル・プロスペクティブ・ファンド」は30.41%のリターンを達成。世界の企業を対象に、破壊的イノベーションを起こし得るビジネスを行なう企業の株式に投資する。設定は19年6月と運用実績はまだ短いものの、良好なパフォーマンスと旺盛な資金流入で純資産残高は6月末時点で4360億円と、国内有数の規模を誇る。