「みらいEarth」シリーズに新顔、株式型ESGファンドは足元でパフォーマンス好転

 大和アセットマネジメントは26日、「クリーンテック株式ファンド(資産成長型)」(愛称:みらいEarth S成長型)の運用を7月31日に開始すると発表した。同社は今年2月から株式とグリーンボンドに均等に投資する「クリーンテック株式&グリーンボンド・ファンド」シリーズの「資産成長型」と「予想分配金提示型」(以下、「みらいEarth」シリーズ)を運用している。今回運用を開始するファンドは、株式部分を独立させたものであり、ESG(環境・社会・企業統治)に投資する同シリーズの中でもよりリターンを重視したものと言える。

「みらいEarth S成長型」は、実質的に日本を含む世界のクリーンテック関連企業の株式に投資する。クリーンテック関連企業として、環境にやさしい輸送手段の利用、代替エネルギーへの移行、健康的な食生活と持続可能な食糧供給の実現、水資源の保全や再利用、廃棄物削減などを促す活動を事業の中心とする企業を挙げている。銘柄選択に当たっては、ESG基準に基づいて絞り込んだ後、クリーンテック分野において長期的な成長が見込まれる企業を選定する。

「みらいEarth」シリーズの20年5月末時点のポートフォリオのうち株式部分を見ると、組入銘柄は51銘柄(外国株式49、国内株式2)と外国株式の比率が高く、国・地域別構成比率上位は、米国47.3%、英国13.3%、オランダ5.9%と米国の比率が高い。同シリーズのうち資産成長型の20年5月末時点の3カ月リターンは▲2.34%と、モーニングスターカテゴリー「安定成長」平均を0.52%上回っている。

ESGに投資する国内ファンドのパフォーマンスを見ておきたい。モーニングスター調べによると、20年5月末時点の関連ファンド数は109本あり、うち株式型が95本(国際株式型50本、国内株式型45本)と大半を占める。

株式型ESGファンドのうち同月末時点で過去10年間のトータルリターン(年率)がある32本の平均リターンは7.21%と全株式型ファンド平均(国際株式型ファンドと国内株式型ファンドの平均)を0.50%下回っている。過去5年間のトータルリターンがある35本の平均も▲0.11%と全株式型ファンド平均を1.00%下回っている。現時点では、株式に投資する国内ESGファンドは、長期的なパフォーマンスに関して優位性を見出せない。

一方、コロナショックを踏まえた同月末までの3カ月間のトータルリターンのある93本の平均は2.48%と全株式型ファンド平均を2.18%上回った。1年間のトータルリターンのある75本の平均も7.08%と全株式型ファンド平均を4.43%上回っている。株式型ESGファンドの直近のパフォーマンスの好転の背景には、ESGの視点からの銘柄選択がコロナショック時に奏功したことがありそうだ。新型コロナウイルスの感染再拡大懸念が強い中で、ESG関連ファンドの良好なパフォーマンスが継続するか注目される。