20年米優秀運用者、ターゲット・デートの「パイオニア」が受賞-運用会社部門もティー・ロウ

 米モーニングスターは22日、ティー・ロウ・プライスのターゲット・デートファンドを運用するJerome Clark氏が2020年の優秀ファンドマネジャー賞を受賞したと発表した。

ターゲット・デートファンドは退職年に向けてリスク資産の比率が自動的に低下し、安定運用に移行するバランス型ファンドの一種。同氏は業界でもターゲット・デートファンドがまだ数えるほどしかなかった02年に同社のシリーズを立ち上げたパイオニア的な存在だ。その後一貫して担当し、優れたアロケーションにより長期で良好なパフォーマンスを達成したことが評価された。

一般的に給与収入がない退職者は高い価格変動リスクを取るべきではないと考えられる。しかし、同氏は退職者にとっての最大のリスクは予定よりも早く貯蓄が底をつくことだと考え、株式の比率を高めに維持してきた点が運用上の特徴となっている。

ターゲット・デートファンドは、日本ではまだ市場規模が小さいものの、米国では公募投信ベースで5月末時点で1.3兆ドル(約141兆円)の純資産残高があり、過去10年間で4.8倍に急拡大している。確定拠出年金で活用されるなど、老後資金を準備するための主要な投資先の一つだ。米国の公募投信におけるティー・ロウのターゲット・デートファンドの残高は、バンガード、フィデリティ、アメリカン・ファンズに次いで第4位。なお、同社は日本の公募ファンドではターゲット・デートファンドを運用していない。

また、ティー・ロウは今回、受託者責任を果たす模範的な運用会社としても表彰された。有能なアナリストやファンドマネジャーが長く働く環境を構築し、アクティブ運用に逆風が吹く中でも緻密な調査に基づき成長を続けており、投資家はその恩恵を受けていると評価された。

なお、運用実績はまだ短いが今後注目のファンドマネジャーを表彰する「ライジング・タレント」賞は、債券アクティブ運用最大手ピムコのファンドマネジャーで、投資適格社債のファンドなどを運用するMohit Mittal氏が受賞した。