「FRBに逆らうな」-5月の米投信、ハイイールド債に2.1兆円の歴史的流入

 米国でハイイールド債ファンドへの資金流入が加速している。米国籍オープンエンドファンド(ETF含む)のうち、米モーニングスターカテゴリー「ハイイールド債」に属するファンドは5月に199億ドル(約2.1兆円)の純資金流入となり、4月の188億ドルに続き2カ月連続の大規模流入を記録。1999年1月の217億ドル以来となる歴史的な高水準となった。

「ハイイールド債」は4月、5月と全カテゴリー中で最大の資金流入となっており、他の資産と比べても旺盛な流入は目を見張るものがある。ファンドとETFに分けて見ると、ETFの63億ドルに対して、ファンドが137億ドルと上回っている。個別のランキングで見ても、1位はETFの「iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債ETF」(ティッカー:HYG)となったが、2位~7位まではブラックロック、JPモルガン、ピムコなどが運用するアクティブファンドと、パッシブ・アクティブにかかわらず資金が向かっている。

ハイイールド債ファンドのリターンは、コロナ危機の影響で信用リスクが急激に高まったことにより3月の一カ月間で10%以上のマイナスとなった。もっとも、FRB(米連邦準備制度理事会)によるハイイールド債の購入を含む社債の広範囲な支援策発表を受けて投資家心理が改善し、リターンは4月に3.4%、5月に4.0%と反発基調に転換した。「FRBに逆らうな」という相場格言通りの投資行動が見られる。

一方、日本におけるハイイールド債への投資は盛り上がっていない。国内投信のうち「国際債券・ハイイールド債」(為替ヘッジあり・なし)の純資金流入額は5月に9カ月ぶりに流入超に転じたものの、30億円と額自体は少ない。コロナショック後に大幅に値上がりした米国株式ファンドなどに資金が向かっているのが現状だ。