波乱含みの株式市場、シャープレシオでファンドを評価、コア資産トップは「自由演技」、「健次」

 長期シャープレシオに改めて着目したい。足元の株式市場は一進一退の状況にある。コロナショックに見舞われた3月下旬に大底を付けた後、各国の緊急対策を受けた景気回復期待を背景に戻り歩調が続いていたが、今月11日に米NYダウが1861ドル安と過去4番目の下げ幅を記録した後は、戻り一服感がある。コロナウイルスの感染再拡大や景気への悪影響懸念が再燃している。先行き不透明感は強く、株式市場は乱高下するリスクをはらんでいる。

リスクの高まっている状況に鑑み、リターンだけではなく、ファンドのシャープレシオもしっかりと確認しておきたい。シャープレシオとは、リターンだけではなく、リスク(リターンのブレ、標準偏差)も加味したファンドの評価指標。リスクに見合ったリターンを得られているかを表す指標である。「シャープレシオ=(トータルリターン-安全資産利子率)÷標準偏差」で算出される。数値が大きい方が、ファンドの取ったリスクよりも大きなリターンを獲得した、即ち、効率的な優れた運用がなされていると評価される。

シャープレシオもトータルリターンと同様、できるだけ長期の結果を見ることが求められる。短期であると、たまたま市場環境に恵まれただけといった場合があるが、長期は、上昇、下落両局面など様々な市場環境を踏まえた上での結果であるためだ。モーニングスターのホームページには、個別ファンドのトップページのパフォーマンス欄に1年、3年、5年、10年のシャープレシオが記載されているので、活用して頂きたい。

なお、主要資産である国内及び先進国の株式に投資するファンドで10年シャープレシオが高いファンドを確認しておきたい。具体的にはモーニングスターカテゴリー「国内大型ブレンド」及び日本を含む先進国の株式に投資する「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」に属するファンドを対象とし、カテゴリー内で10年シャープレシオがトップのファンドを確認した。

「国内大型ブレンド」では「One 国内株オープン」(愛称:自由演技)がトップ。10年シャープレシオは0.75でカテゴリー平均(0.42)を0.33上回った。同ファンドは、マクロの投資環境に応じて、成長系(グロース系)、割安系(バリュー系)、大型、中小型といった視点などから、最適と判断される投資スタイルを選択する。10年リスク(標準偏差)はカテゴリー内170本中133位(下位21%)と高めであるが、トータルリターンはトップと高く、相対的に高いシャープレシオに繋がっている。

「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」では、「グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド」(愛称:健次)がトップ。同ファンドは、日本を含む主要先進国のヘルスケア・バイオ関連企業の株式が主要投資対象。10年シャープレシオは0.87とカテゴリー平均(0.51)を0.36上回った。10年リスクがカテゴリー71本中34位(上位48%)とカテゴリー内で中位である一方、トータルリターンは71本中2位(上位3%)となった。

※図表は、モーニングスターホームページ「One 国内株オープン」のトップページを加工