米優秀ファンドマネジャー候補発表、「テンバガー・ハンター」や「ニッセイ/TCW」運用者など

 米モーニングスターは15日、2020年の優秀ファンドマネジャー賞候補(4名、1チーム)を発表した。候補者の中から最終的な受賞者を月内に決定し、発表する。候補者の中には、日本で購入可能なファンドを運用するファンドマネジャーもおり、注目だ。

候補者の一人となったフィデリティのJoel Tillinghast氏は、日本では、株価10倍が期待される世界の株式に投資する「フィデリティ・世界割安成長株投信」(愛称:テンバガー・ハンター)の実質的な運用者として知られる。

同氏が米国で運用する世界株ファンド「Fidelity Low-Priced Stock」は1989年の運用開始から20年5月末まで年率12.4%のリターン(米ドルベース)を達成。同期間では中小型株ファンドの中で最も優れたパフォーマンスを上げたファンドの一つだ。30年を超える運用経験を有し、競争優位の持続性、誠実な経営陣、債務依存度の低さを重視する一貫した運用プロセスが評価された。

債券では、TCWの債券ポートフォリオ運用チームが候補となった。Tad Rivelle氏など4名で構成される同チームが運用する旗艦ファンド「Metropolitan West Total Return Bond」は純資産残高840億ドル(約9兆円)を誇る。過去15年間のリターン(米ドルベース)は年率5.7%と、米モーニングスターカテゴリー「中期コアプラス債券」内で上位3%とトップクラスだ。

割安度を重視した運用で、割高と判断したときは他の多くの投資家が投資するタイミングでも購入を見送る。直近のコロナ危機などマーケットの下落局面に強く、反発局面にも追随するなど様々な市場環境を乗り越えてきた点が評価された。

TCWの同チームが実質的に運用するファンドとしては、日本では「ニッセイ/TCW債券戦略ファンド」がある。世界各国の債券を投資対象として、国債や投資適格社債だけでなく、モーゲージ証券や資産担保証券、ハイ・イールド債券など幅広い種類の債券に投資することで利回りの向上を図る点が特徴だ。

なお、その他の候補は、アークリ・キャピタル・マネジメントのCharles T. Akre氏(株式ファンド)、ティー・ロウ・プライスのJerome Clark氏(ターゲット・デートファンド)、ベアード・アセット・マネジメントのMary Ellen Stanek氏(債券ファンド)となる。

同賞は、長期で良好なパフォーマンスを達成しているファンドの運用者のうち、定性的にも優れた運用を行う者を対象としている。米モーニングスターの定性評価で最上位の「ゴールド」、または次いで高評価の「シルバー」が付与されていることが条件。