「円奏会」、当面は「守り重視」継続、「市場環境は依然変動リスク大きい」

 東京海上アセットマネジメントは先日、国内公募追加型株式投信(ETF除く)で最大のバランス型ファンド「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)(愛称:円奏会)」(以下、同ファンド)について投資家向けメッセージを公表し、当面は現在の「守り重視の運用」を継続するとの見方を示した。

同ファンドは、国内の株式・債券・REITに分散投資し、債券70%、株式15%、REIT15%を基本配分比率とする。為替リスクもなく、リスクを抑制した運用を基本とするが、ファンドの基準価額の変動リスクが高まった場合には、基準価額の変動リスクを年率3%程度に抑制することを目標に、株式とREITの比率を引き下げて短期金融資産等の比率を引き上げる。

直近では、新型コロナウイルスの感染拡大による3月以降の大幅な市場の下落を受けて、株式、REITの比率を引き下げ、株式は2月末の13.8%を4月末に3.6%に、REITは14.1%から3.8%に変更。5月末時点も株式3.9%、REIT4.0%と低水準を維持している(5月末時点の短期金融資産等は22.6%)。日経平均株価が4~5月に15.7%、東証REIT指数が6.6%上昇するなど、国内の株式、REIT市場が3月中旬の大底から戻り基調にある中でも、同ファンドは「守り重視の運用」を保っている。

投資家向けメッセージによると、市場の安定性が高まった場合には株式、REITの比率引き上げを行う予定としているが、一方で、新型コロナウイルス感染の第2波、第3波のリスクが存在するほか、米中の対立が深まっていることなどから、「現在の市場環境は依然変動リスクが大きい状況」と判断。向こう3カ月程度の短期的な見通しとして、「基本はリスク資産(日本株式、日本REIT)の配分比率を低く抑えた守りのポートフォリオが続く」としている。また、その後の向こう1年程度の中長期的な見通しとしては、日本や世界主要国の財政政策・金融政策の効果が今年後半以降に表れるとして、「リスク資産も徐々に落ち着きを取り戻す」と想定。「リスク資産のウェイトを段階的に引き上げていく予定」として、「中長期的には、日本株式・日本REITの値上がりによるリターンの獲得がより期待できる状況になる」としている。

同ファンドの20年5月末時点の年初来リターンは▲7.05%とモーニングスターカテゴリー「安定成長」平均(▲5.74%)を1.31%下回っている。一方、過去5年間のトータルリターン(年率)は0.60%とカテゴリー平均(▲0.13%)を0.73%上回り、カテゴリー内上位36%(227本中81位)となっている。