20年上半期リターン・債券型-米国債ファンドが上位、コロナ危機で逃避マネー向かう

 20年上半期はコロナ危機で国内外株式が一時急落したものの、そうした中でも債券への投資は一定の分散効果が見られた。そこで、国内公募追加型株式投信(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く)のうち債券型で純資産残高50億円以上ファンドを対象に上半期のリターンでランキングしたところ、米国や先進国の債券を中心に投資するファンドが上位を占めた。

9.46%のリターンで第1位となった「ダイワ 米国国債7-10年ラダー型F(部分H有)」は残存期間が7年程度から10年程度までの米国国債に投資し、残存期間ごとの国債の投資金額がほぼ同程度となるように組入れる「ラダー型」運用を行う。3月のリターンが4.90%と、カテゴリー「国際債券・北米(為替ヘッジなし)」の平均を13.63%上回り特に良好だった。同月には、コロナ危機を受けてFRB(米連邦準備制度理事会)が米国債の無制限買い入れを発表するなど金融緩和を積極化させ、米国債の金利が低下(債券価格は上昇)。10年債利回りは2月末の1.15%から3月末に0.68%へ大幅に低下しており、当ファンドの高パフォーマンスにつながった。

第2位と第3位は「三菱UFJ グローバル・ボンド」の年1回決算型、毎月決算型となりそれぞれ8.56%、8.55%のリターンとなった。これらのファンドも同じく3月のリターンが好調で、年1回決算型は2.27%と、カテゴリー「国際債券・グローバル・除く日本(為替ヘッジなし)」の平均を6.94%上回った。世界主要国のうち、信用力が高く、相対的に利回りが高い国の債券に投資する。3月末時点の国別組入比率では米国が64.2%と高かった。なお、5月中旬に米国から豪州への投資国変更を実施しており、6月末時点では豪州が69.5%、シンガポールが29.1%となる。なお、第4位となった「三菱UFJ 先進国高金利債券ファンド(毎月)」も同じマザーファンドに投資するファンドだ。

第5位は大和アセットマネジメント運用の「米国国債ファンド H無(毎月決算型)」で、7.59%のリターンとなった。残存期間が最長15年程度までの米国債を対象としたラダー型運用を行う。やはり3月のリターンが高く、同月は4.17%と、カテゴリー「国際債券・北米(為替ヘッジなし)」の平均を12.90%上回った。上半期に二ケタのマイナスリターンで下位に沈んだファンドはハイ・イールド債券や新興国債券など比較的リスクの高いファンドが多く、逃避資金が向かった米国債は堅調だった。

なお、上半期リターンでトップ5となったファンドのモーニングスターレーティングは6月末時点で「米国国債ファンド H無(毎月決算型)」が4ツ星、それ以外が5ツ星と、リスクを考慮したリターンで見ても中長期で優れたパフォーマンスとなっている。