対面ノーロードの資産管理型運用サービスに挑戦、きらぼしライフデザイン証券が営業開始

 東京きらぼしフィナンシャルグループ<7173>の100%子会社であるきらぼしライフデザイン証券が8月17日に開業した。きらぼし銀行本店(東京・南青山)で開催された開業セレモニーで挨拶に立った東京きらぼしフィナンシャルグループ代表取締役社長の渡邊壽信氏は、「きらぼしライフデザイン証券は、従業の銀行が行ってきた運用コンサルの常識を打ち破り、徹底したお客さま本位の資産運用サービスを実現する」という強い決意を述べた。きらぼしライフデザイン証券は、対面営業に軸足を置きながら、販売時手数料を無料(ノーロード)とする資産管理型営業に徹する考えだ。

同グループは、2018年5月に東京都民銀行・八千代銀行・新銀行東京という東京と神奈川を地盤とする地域金融機関が合併し「きらぼし銀行」が誕生したことを機に、東京TYフィナンシャルグループから商号を変更した。事業承継やM&Aといった法人向け支援を行う「きらぼしコンサルティング」、企業承継支援ファンドや成長支援ファンドを運用する「きらぼしキャピタル」など法人向けのグループ会社を設立してきたが、個人向けの資産運用サービスを強化する目的で、新たに設置したのが「きらぼしライフデザイン証券」だ。

同証券の設立により、きらぼし銀行の全店舗(164店舗)に金融商品仲介業務を拡大し、銀行と連携したワンストップサービスを提供する。取り扱い商品の主力は、投資信託とファンドラップを位置付けているが、株式、債券、ETFやREIT(上場不動産投信)など、証券会社だからこそ提供できる商品をラインナップすることで、従来の銀行のコンサルティングではアドバイスできなかった株式を含む資産全般の管理サービスを提供する。

また、きらぼし銀行で既に導入している手数料収益評価の廃止を同証券にも適用し、預かり資産の積み上げを主たる業務目標に置いた資産管理型営業に徹する。具体的には、預かり資産1000万円以上の顧客には投資信託購入手数料を対面、ネットを問わず実質無料とする。営業は資産運用のゴールを設定することから始まるゴールベースアプローチを基本とし、ツールとして「みらいしるべ」を使用してノーロード型の投資信託を積極的に活用したポートフォリオ提案やファンドラップの活用を提案する。営業開始当初は、対面営業のみだが、今年11月中旬をメドにオンライン販売を開始し、顧客ニーズに合ったオンライン販売の品ぞろえを進める計画。

さらに、投資信託の分割買付サービスや、基準価額が当初購入価格から5%以上値下がりした場合に値下がり率を通知する基準価額アラートサービスを提供するなど、販売後のポートフォリオ管理やメンテナンスも重要なサービスとして位置づけている。

きらぼしライフデザイン証券代表取締役社長の坂井陽介氏は、「きらぼし銀行の首都圏での預金シェアは約2%だが、投信窓販シェアは0.5%程度にすぎない。少なくとも投信残高は預金シェア並みに拡大することが可能と考える。現在、東京きらぼしフィナンシャルグループ全体で約2000億円の投信残高を早期に2倍に拡大し、さらに着実に積み増して投信の信託報酬のみで安定的な収益が確保できる状態に持っていきたい」と当面の目標を語っていた。(写真は開業セレモニーで、左から、きらぼしライフデザイン証券会長の柳雅二氏、東京きらぼしFG会長の味岡桂三氏、きらぼしライフデザイン証券社長の坂井陽介氏、東京きらぼしFG社長の渡邊壽信氏、同副社長の北川嘉一氏)